介護施設や事業所には、介護関係者はもちろんのこと、これから施設を利用しようと考えている人や利用者家族なども出入りしています。多くの施設や事業所がある中で、建物に入ったときに活気のあるところとそうでないところはすぐに分かるようです。これは、一般的な商店や企業にも言えることではあるが、介護や福祉の施設や事業所において、そのことだけで人の評価が決定的に変わるということは殆どありません。しかし、活気があるか否かというのは、本人やその家族あるいはケアマネジャーなど施設を紹介する立場にあるものなどの評価の第一歩となります。そのため、信頼感に影響を及ぼす因子の一つであると考えておくことが大事です。
活気のある施設は、介護職が誰かれとなく挨拶をし、常にどこからか会話が聞こえてくるような人と人のコミュニケーションが感じられるものです。また、介護職の動きがてきぱきとしており、表情が明るく、活力のないような職員はいないこともあげられます。さらに、利用者に限らず来客などへの対応もよくできています。介護職として心がけておきたいのは、コミュニケーションの第一歩は、挨拶や声掛けであることを肝に銘じておくことです。最初の段階できちっとなされれば、確実に印象はアップするものです。
そして、挨拶や声掛けの際には、かけるその声に感情をのせ、「いつでも声をかけてくださいね」という意味を込めることも重要です。加えて、迷っている、所在なげにしている人にも声掛けを徹底し、自分が案内できない時は、どこへ行けば対応できるのかを自ら発信していくようにすることが大切です。